6/21 TAエスキス

今日はTAエスキスで初めてのの個人エスキスでした。
計画系からエスキスに来てくれたTA(?)もいて、いつもとちょっと違う方向の話になりました。

進み具合が個人で差が出てきてるなという印象を受けました。
今日エスキスを受けた人も受けれなかった人も、木曜に向けて作業を進めるよう、頑張りましょう。
最終提出まで、あと1か月です。

  

6/16 中間講評パネルエスキス

今日は中間講評のパネルを発表してもらいました。
坂本先生にもエスキスに参加していただき、今後の手がかりをつかめたかと思います。

講師の方々にエスキスしていただいた内容はそれぞれで考えていただいて、
少し今後の進め方についてTAの意見を
 ①設計の手がかり
 ②シミュレーションの活用方法
に分けて載せておきます。

参考にできそうなところは参考にしてください。

全体に言えることは、
提出まで1カ月を切りましたので、
シミュレーション+形をつくりにいきましょう!!!

最終パネルにのせる素材も、
毎回1つづつとか各自で決めて、
作成していくと最後にあせらなくてすむかもしれません。

<清野>
設計の手がかり:①方位別の斜面の特徴整理 ②地面への埋まり方による特徴整理
シミュレーション:狙った熱環境・光環境を作り出すため

<大沼>
設計の手がかり:①GLに通風・光を通す地上のヴォリューム配置
②ライフスタイルの提案から地下のヴォリュームを決める
③GL部分の風・光環境の違いを反映させる
シミュレーション:配置計画のために通風・光のシミュレーション

<草川>
設計の手がかり:①換気塔から出る風の特徴から生活のどの行為にエネルギーを利用するのかを考える
        ②不動産価値の低い駅と駅の中心地への提案
シミュレーション:建築内部への暖気の利用をCFDでとく

<栗原>
設計の手がかり:①エネルギー削減の目標値を決める(理由も)
         ②熱・光のシミュレーションからヴォリュームを決める
シミュレーション:狙った熱・光環境

<山田>
設計の手がかり:①温室の環境が改善されるようにかたちを考える
シミュレーション:熱、日陰

<須田>
設計の手がかり:①単身タクシードライバーの自由気ままな生活
        ②タクシー運転手のライフスタイルを考える(2日に1回出勤など)
        ③ネットワーク化(家を特定しない)
シミュレーション:光のシミュレーションで太陽光発電の発電量が十分なことを確かめる

<坂本>
設計の手がかり:①家具分割最小限でつきすすむ
        ②つくった住宅を環境・エネルギー的に成立させる
シミュレーション:つくった住宅の熱環境・光環境を改善するため

<ヂャオ>
設計の手がかり:どんな環境を実現したいのかを決める
シミュレーション:光と風からヴォリュームを決定

<飯島>
設計の手がかり:街区に対して操作→シミュレーションを繰り返し、最小限の操作で最大限の効果を得る
シミュレーション:街区に風と光を通すため

<牧野>
設計の手がかり:①2人のための家をとりあえず一件プランニングする
        ②完成形のイメージをもつ
シミュレーション:光と風からヴォリュームを決定

<リ>
設計の手がかり:ちゃんとイメージを伝えきる素材(パース)などを毎回つくる
シミュレーション:できたものに対して悪環境になっていないかチェックする

残り1カ月がんばっていきましょう。

6/14 中間講評

本日、スタジオの中間講評がありました。3人の発表者はお疲れ様でした。
TAによるスタジオの課題説明の後、草川君・須田君・リさんの3人の代表者がプレゼンを行いました。
以下は、続いての講評です。上手く聞き取れずに、抜けてしまっている部分・要約している部分等ありますが、ご了承下さい。

【草川君の地下鉄の換気塔の廃熱利用の案について】
《講師の方》草川君の地下鉄の案について。地下鉄は車両がピストンになるから、ポンプになってホームに強風が吹かないように減圧している。けれど、(換気塔のところで)空気抵抗を作ると、(地下鉄内の線路内の汚れた)空気が来て欲しくない空間、人が通る空間に流れてしまい、人が出入りする空間から出入りしてしまい、本来の(換気塔の)目的が果たされなくなってしまう。
《草川君》換気塔としての役割は残しておかないといけないと考えるので、換気塔の周りに、寄生するような形で住戸などを設計したい。
《講師の方》熱交換するにしろ、何にしろ、空気抵抗にならない限り、エネルギー交換は出来ない。
《草川君》シミュレーションで計算して、換気できることを確認したい。
《講師の方》きちんと計算して、換気機能が成り立つことを証明しないといけない。
【須田君のタクシー運転手の住宅の案について】
《講師の方》須田君のタクシー運転手の案について。このような形での最小限住宅というのは、戦後の日本には必要だと思うが、一人だと面積もベッド分だけで良いという考え方が日本の住宅を貧しくしている。一人だからこそ大きなところに住んだらどうなるか、というように、違うことを考えた方がいい。そういうのが自分自身の希望でもある。それから、なぜ、鉄骨の柱にRCの打ち放しなのか。非常に日本的で、カリカチュアとして見ると面白い。全体的には高床住宅の形式を持っているという点でアジア的であり、そこにデコレーションのように打ち放しがされていて、狭小住宅に単身で住んでいて最低限の生活を送るスタイルが、日本そのものである。
《講師の方》自分のスタジオで言うと、車の中にあるオーディオ等を活用すれば良い。普通、車の空調機は容量が少ないから、住居まで暖めることは出来ないが、この案程度の小さい住宅であれば可能かもしれない。
《須田君》電気自動車は、普通のガソリンで動く自動車とは異なり、廃熱が出ないので、暖房にはエアコンと同じくらいのエネルギーが必要であり、熱のやり取りなどをどうしようか考えているところである。      
《講師の方》自動車一体型の住宅として、自動車を利用して使えるものを考えることは有効である。例えば、最大限に充電をすると、休日家に居るときにどの程度使用できるか、等を考えてみる。また、材料についても、コンクリートは蓄熱容量が大きい等の素材の性質を活かし、エネルギーを減らすことを考えるべきである。
《講師の方》他にも別の場所に同様のものを作り、ネットワークを形成させるのはどうか。
《須田君》今のところ考えているのは、個人の生活空間である。
《講師の方》ただ狭いだけだと貧しい。それが何か別の豊かさと結びつけば、何か新しいものが生まれる。
《講師の方》スマートグリッドにはなっているのか。
《須田君》スマートグリッドの予定で、太陽光発電でエネルギーを生み出す。
《講師の方》スマートグリッドと言うのだから、やっぱりシステムを提案しないといけない。
《講師の方》どこまでが面白いというか、意味のある提案なのか、それからどこからが設計課題に入るのか、というのが、まだちょっと理解出来ていないが、もしかしたら、スタジオとしてシミュレーションに取り組んでいるのであるから、設計という形にはこだわらないで、シミュレーションを行うことによってどこまで可能性というものを表現できるかを考えるというやり方があるかもしれない。シミュレーションツールを利用するのだから、上手くプレゼンの中でそれを使って、テクニカルな可能性を提示した方が、プレゼントして効果的なのではないか。設計して形を提案するというより、システムの可能性を考える方が良いのではないか。

   

6/13 中間講評代表者選抜

残念ながら今年の中間講評は3人しか発表できないので、3人の代表者を決定するために、変則的に月曜日に集まりました。
各自中間用のパネルを用意し、1分間でプレゼンを行いました。その後、投票により3人を決定しました。

投票の結果選ばれたのは須田君・リさん・草川君の3人でした。
明日の中間講評は、代表者として頑張ってください。
初めてスタジオのテーマやその課題に対する提案を見る講師の方々から、どのような評価を頂くことになるでしょうか。

また、今回残念ながら代表にはならなかった人たちも、パネル・模型の作成により、案が進んで具体的になってきた部分があると思います。
最終的な目標は最終講評であることを念頭に置きつつ、ひとまず木曜のスタジオ内での中間講評に向けて、更にブラッシュアップを頑張ってください。

  

6/9 中間講評前パネルエスキス

《草川》「5000㎥/hの地下鉄換気塔エネルギー最小限住宅」
地下鉄の未利用エネルギーを利用し、住宅や周囲の学校などの施設に熱を送る。

《牧野》「二人で住むための延べ床面積最小の家」
2人でワンルームに住むことを通して感じる、2人のための住宅に必要なものと要らないものを、プランに落とし込んでいく。

《飯島》「密集市街地と共働き世帯のための住宅」
密集市街地の問題点として、日当たり・通風・単身高齢化の増加などが挙げられるが、共働きの夫婦を誘い込みつつ、密集市街地にボリューム最小限の住宅を建てることで、それらの問題を解決する。

《坂本》「核家族のための住宅」
家具を共有することで、家族の存在を感じられる家。棚と建物の構造を一体化させたり、ベッドなどを動き回れるように工夫する。環境的には、中庭に水を集めて、温度を安定させる。

《ヂャオ》
ライフサイクル・ライフスタイルに合わせて7種類の住戸を考えることで、無駄な部屋をなくすことを考える。

《大沼》
都市部での新しい家の在り方を考える。竪穴住居と高床式住戸の融合した形式で、地面を環境や人の繋がりの面に活かす。敷地の斜面を生かした設計、風に関する考察を行う。

《須田》「タクシー運転手の家 ―単身戸建住宅と電気自動車充電システムの提案」
家族最小限住宅。単身世帯増加を背景に、単身者のための戸建を考える。特にタクシー運転手の住宅を考え、電気自動車の充電システムを都市的に展開する。

《清野》「斜面の最小限開発」
今までは、斜面は切り開いて利用していたことに問題がある。斜面をいかしてエネルギー最小限の住宅を提案する。斜面だからこそ実現できる居心地の良さを考える。

《山田》「3.7aの最小限」
避難農家のために長野県に農業の集落を計画する。必要なエネルギーから割り出した生存のための必要最小限の面積である3.7aを基に、畑や建物の配置を考える。

《リ》「最小圏生活」
郊外での車を前提とした生活圏を徒歩での生活圏に組み替えることを考える。

《栗原》「double house」
ボリューム・移動・エネルギー最小限の家。ExTLAでのスタディー結果より、西・南を木、 東・北をRCにするのが良いことが分かった。

6/7 FlowDedignerレクチャー・パネルエスキス

環境キャンプの2日後。まず、中間発表に向けて作成したパネル案の発表とエスキスを行いました。
次に、TAの羽山君によるFlowDesignerのレクチャー。簡単なモデルで屋外環境の風解析を行いました。
中間講評まであと一週間。受講生は、パネル・模型の作成、頑張ってください!

  

6/4・5 環境キャンプ

環境キャンプに、講師の方3名・受講生8名・TA3名で行ってきました。場所は長野県の女神湖です。
 4日の午前中に出発。渋滞で予定以上に到着が遅れ、13:30にキャンプ場に到着。4日の午後は、以下の7項目を行いました。
太陽光発電
 太陽光発電パネルで発電した電気で12V蓄電池を充電。貯めた電気は、夜、バーベキュー時とテント滞在時に、30Wの蛍光灯を付けるのに使用しました。
《ペットボトル太陽熱温水器
 ペットボトルに水を入れて、太陽熱を使って水をお湯にしようと試みました。効果的な集熱の方法を確かめるため、通常の透明の2Lペットボトルに4種類の加工を施し、水の温度の上昇具合を確かめました。①透明のまま、②白く塗る、③黒く塗る、④黒く塗った上でプラスチック板で作った箱に入れる、という加工をしました。結果は④、③、①、②の順に温度上昇が大きくなり、白は熱を反射して黒は熱を吸収することと、ペットボトル周囲の空気の対流熱伝達率を低く抑えることが効果的であることがか、確認されました。
《ソーラークッカー》
 パラボラを組み立てて、その焦点に水を入れたお鍋を置いて、水を温めました。沸騰するまではいかなかったものの、15時位に設置をし、30分程度で12℃付近から80℃低度まで温まりました。
《テント作成》
 外部講師の井口先生が持ってきて下さったテントを組み立てました。床にマットを敷いたり、壁を二重にしたりして、寒さ対策を行いました。組み立て後に、内部に温度とりを設置しました。
《家づくりワークショップ》
 家、というか立方体の箱の枠組みを3つ作成し、それぞれに異なった壁面を貼り、3つの箱の内部の温度変動がどのようになるかを測定しようという実験です。底面に断熱材を敷くのは3つともに共通ですが、貼りつける壁面・天井面は受講生が考えました。
1つ目のA(高断熱タイプ)は、5面中、天井面・北壁面・東壁面・西壁面をスタイロフォームで構成し、南面を緑色のビニールとしました。
2つ目のB(ぷちぷち+水蓄熱)は、エアーキャップで5面を覆い、更に南側を除く4面をブルーシートで覆って断熱性を高めました。南面から日射取得を行いつつ、ビニール袋に入れて床面に敷いた水に蓄熱させることで、温度を安定させるように考えました。
3つ目のC(温室タイプ)は、5面とも透明のビニールシートで覆い、日射取得を重視しました。
各箱の内部に温度とりを設置し、夜・朝と温度測定を行い、結果は翌日の午前中に回収しました。
《薪割り》
 お風呂用の薪割りをしました。まず、チェーンソーで丸太を切断し、それを斧で割りました。硬い木材と慣れない斧に大変さを感じつつ、薪割りを行いました。
《組み立て式露天風呂》
 木製の風呂桶と、風呂釜のセットを組み立てて、自分たちで割った薪を浸かって実際にお風呂を沸かしました。90分程で、45℃位まで水の温度が上がりました。実際に、前先生が入浴を行いました。
 


夜は、キャンプ場にある小屋でバーベキューを行いました。太陽光発電の蓄電で照明を行いつつ、お肉・野菜・焼きそば等を鉄板で焼きました。その後、ホテルに移動し、親睦会を行いました。その夜、受講生の草川君は、キャンプ場に戻り、テント内の温熱環境を実感しつつ就寝しました。

5日の午前中は、以下の4項目と片づけを行いました。
《ログハウス(ホテル)の説明》
 講師の宮岡先生と井口先生より、宿泊施設のログハウスについての説明を頂きました。木材の組み立て方を聞いたり、お湯を出して灯油給湯機が稼働するのを確かめたりしました。
《エアロバイク発電機》
キャンプ場にて、エアロバイク発電機を用いて、電気を生み出す体験をしました。平均20W程度で発電しました。発電量は大きくはないですが、ペダルが軽くてこぐのが楽でした。
《家・テントの温度データの確認》
 前室に設置した家とテントの内部に設置した温度とりのデータを確認しました。外気温度と比較すると、テントで最も夜・昼の温度変化が小さく抑えられていました。作成した家を比較すると、C(温室タイプ)で、夜間放射と日射取得が大きくなり、最も夜・昼の温度変化が大きくなりました。A(高断熱タイプ)とB(ぷちぷち+水蓄熱)では、夜は同程度の温度変化を示しましたが、昼間は蓄熱が効いてBの温度が安定していました。
《TANPOPOでのコーヒータイム》
 TANPOPOで、コーヒーを頂きながら、花岡さんにお話を伺いました。30年間この地に住んでいらっしゃる花岡さんは、周辺に生息する動植物の変化を通して、ご自身が実感されている気候の変化をお話し下さいました。例えば、30年前はほとんど見られなかった鹿が今では当然のように生息していることや、低地に生息している草花が高地の花に替って生息するようになったお話などをお聞きしました。
《ログハウスの環境測定》
 講師・TAがホテルに戻り、ログハウスの環境測定を行いました。サーモカメラで、日射により屋根面の温度が上昇していることが確認されました。また、輝度分布を解析するための写真撮影を行いました。

午後は、昼食を井口先生設計の中華料理屋華空間で取り、渋滞に巻き込まれつつ、21時頃に学校について解散しました。ご協力下さった方々、本当にありがとうございました。無事に2日間のキャンプを終えることが出来ました。受講生の皆さんは、キャンプで体感したことを思い出しながら、設計に取り組んで下さい。とりあえずは中間発表が近いですが、建築の形にすることを目指して頑張りましょう!