6/14 中間講評

本日、スタジオの中間講評がありました。3人の発表者はお疲れ様でした。
TAによるスタジオの課題説明の後、草川君・須田君・リさんの3人の代表者がプレゼンを行いました。
以下は、続いての講評です。上手く聞き取れずに、抜けてしまっている部分・要約している部分等ありますが、ご了承下さい。

【草川君の地下鉄の換気塔の廃熱利用の案について】
《講師の方》草川君の地下鉄の案について。地下鉄は車両がピストンになるから、ポンプになってホームに強風が吹かないように減圧している。けれど、(換気塔のところで)空気抵抗を作ると、(地下鉄内の線路内の汚れた)空気が来て欲しくない空間、人が通る空間に流れてしまい、人が出入りする空間から出入りしてしまい、本来の(換気塔の)目的が果たされなくなってしまう。
《草川君》換気塔としての役割は残しておかないといけないと考えるので、換気塔の周りに、寄生するような形で住戸などを設計したい。
《講師の方》熱交換するにしろ、何にしろ、空気抵抗にならない限り、エネルギー交換は出来ない。
《草川君》シミュレーションで計算して、換気できることを確認したい。
《講師の方》きちんと計算して、換気機能が成り立つことを証明しないといけない。
【須田君のタクシー運転手の住宅の案について】
《講師の方》須田君のタクシー運転手の案について。このような形での最小限住宅というのは、戦後の日本には必要だと思うが、一人だと面積もベッド分だけで良いという考え方が日本の住宅を貧しくしている。一人だからこそ大きなところに住んだらどうなるか、というように、違うことを考えた方がいい。そういうのが自分自身の希望でもある。それから、なぜ、鉄骨の柱にRCの打ち放しなのか。非常に日本的で、カリカチュアとして見ると面白い。全体的には高床住宅の形式を持っているという点でアジア的であり、そこにデコレーションのように打ち放しがされていて、狭小住宅に単身で住んでいて最低限の生活を送るスタイルが、日本そのものである。
《講師の方》自分のスタジオで言うと、車の中にあるオーディオ等を活用すれば良い。普通、車の空調機は容量が少ないから、住居まで暖めることは出来ないが、この案程度の小さい住宅であれば可能かもしれない。
《須田君》電気自動車は、普通のガソリンで動く自動車とは異なり、廃熱が出ないので、暖房にはエアコンと同じくらいのエネルギーが必要であり、熱のやり取りなどをどうしようか考えているところである。      
《講師の方》自動車一体型の住宅として、自動車を利用して使えるものを考えることは有効である。例えば、最大限に充電をすると、休日家に居るときにどの程度使用できるか、等を考えてみる。また、材料についても、コンクリートは蓄熱容量が大きい等の素材の性質を活かし、エネルギーを減らすことを考えるべきである。
《講師の方》他にも別の場所に同様のものを作り、ネットワークを形成させるのはどうか。
《須田君》今のところ考えているのは、個人の生活空間である。
《講師の方》ただ狭いだけだと貧しい。それが何か別の豊かさと結びつけば、何か新しいものが生まれる。
《講師の方》スマートグリッドにはなっているのか。
《須田君》スマートグリッドの予定で、太陽光発電でエネルギーを生み出す。
《講師の方》スマートグリッドと言うのだから、やっぱりシステムを提案しないといけない。
《講師の方》どこまでが面白いというか、意味のある提案なのか、それからどこからが設計課題に入るのか、というのが、まだちょっと理解出来ていないが、もしかしたら、スタジオとしてシミュレーションに取り組んでいるのであるから、設計という形にはこだわらないで、シミュレーションを行うことによってどこまで可能性というものを表現できるかを考えるというやり方があるかもしれない。シミュレーションツールを利用するのだから、上手くプレゼンの中でそれを使って、テクニカルな可能性を提示した方が、プレゼントして効果的なのではないか。設計して形を提案するというより、システムの可能性を考える方が良いのではないか。