スタジオ課題キックオフ(5/7)

スタジオ課題2011のキックオフが5/7に行なわれました。

以下に講師の方々のコメントを載せさせていただきます。

井口さん
・今回の課題ではキャンプを行うので、体感して欲しい。テントを組み立てを通して建築の原型を学んだり、長野県の高地の夜の冷え込みを体験して欲しい。
・今までの建築では、熱や風が中心テーマであることが多かったので、今回、光(窓や照明)を考えることは重要になってくる。

寺尾さん
・今回の大地震は、環境の厳しさが今までの地震と比較にならない程大きい。今まで以上に、環境を重視した設計が求められる。

羽鳥さん
・今の人は日常的にエネルギーに依存して生きており、最小限をどうとらえるかが大変難しく、定義を考える必要がある。
・シミュレーションの結果を、感覚として他の人に共感してもらえるような表現も考える必要がある。

平賀さん
・生命工学などをもとに、「最小限の庭」を考えてるのも良いのでは。木漏れ日のゆらぎなど、シミュレーション不可能な快適性についても考えてはどうか。

末光さん
・環境系のスタジオは、大学の設計課題としては珍しい。新しいライフスタイルの創出など、何に向かって設計しているのかを考えながら設計に取り組んでこそ、環境系のスタジオでシミュレーションを使用して設計をする意義がある。

早野さん
・東大の課題の講評会では、建築空間よりもロジックが重視される傾向があるので、今年度のスタジオでは建築空間の設計を重視したい。


スタジオ課題のテーマ「最小限住宅」は、必ずしもみんなでひとつの方向を目指して設計することが目的ではありません。ひとり一人が、「最小限」について考え、「何を犠牲にできるか、何を優先させるのか」を見つめ直して、新たなライフスタイルを提案しながら、デザインによってどこまで豊かにできるのかを考えることが重要です。

本年度のスタジオ課題では、自然エネルギーを設計・デザインに活用できるように、光・熱・風のシミュレーション環境を整備し、設計ツールとして活用してもらうよう努めていきます。

これから3ヶ月間、一緒に頑張っていきましょう。