5/12 ①「最小限」とは?(議事録みたい笑)

本日スタジオ課題が本格的にスタートしました。
受講生は4年生6名、修士5名の計11名。





受講生のみんなにはさっそく自分の考える「最小限」について発表してもらい、
内容をもとに、①市街地・一戸 ②市街地・集合 ③郊外 に分かれてグループディスカッションをしてもらいました。
以下、みんなの発表内容を簡単に整理しておきます。

飯島(B4)→市街地・集合
「最小限」 :材料を最小限にして、小さく住まい、それにより省エネになる
建築イメージ:さまざまな土地に対応できるユニバーサルな環境建築を考えたい。


大沼(B4)→市街地・一戸
「最小限」 :いままでの最小限住宅で考えられてこなかった環境面を考えていきたい。
建築イメージ:植物のエネルギー循環などを住宅に応用していきたい。


牧野(B4)→市街地・集合
「最小限」 :集住は集まっているだけで夏暖かく、冬寒い。戸建はその逆。
       ひとつでは解決できない環境面を集合や配置で解決したい。
建築イメージ:仮設ではなく、増改築を繰り返していくことで使い続けられる建築を考えていきたい。


リ(B4)→郊外
「最小限」 :利便性の悪い田舎でも成立する、都会にない豊かな暮らし。
建築イメージ:山の斜面や海辺など自然の中で外部環境を利用して定住する。


坂本(M1)→市街地・集合
「最小限」 :建物が小さくなり、人の距離感が近くなること
建築イメージ:暖炉のような人のだんらんの核になるものを中心に展開していきたい。
       それがコミュニティの中心基地のような役割を果たす。


須田(M1)→市街地・一戸
「最小限」 :①都市に住む人は家が寝るための箱でいいかもしれない。
        都市のライフスタイルの最小限を考えていきたい。
       ②住宅を構成する要素の最小限(壁の最小限、窓の最小限・・・)
建築イメージ:住宅機能の外在化により、必要最低限の機能を残し、そこから求められる形態を考えていきたい。


山田(B4)→郊外
「最小限」 :避難農家のための限られた敷地での最小限農業、自給自足
建築イメージ:避難先でも慣れ親しんだ生活を送るための農地と住宅のセット


清野(B4)→郊外
「最小限」 :エネルギーを融通しあうことで最小限に
       高断熱で守るのではなく、地熱や地下水などもとからある外部の安定した熱を利用したい
建築イメージ:井戸を中心にした集落。地面に埋もれているイメージ。


栗原(M1)→市街地・集合
「最小限」 :住宅機能の共有、職住一体による移動の最小化
建築イメージ:仕事場に最小限住宅をまとわりつかせる
       高低差で部屋を区切るように、光の明暗で場所を定義できないか


草川(M1)→市街地・集合
「最小限」 :コスト、熱負荷の最小限化
建築イメージ:最初はローコスト、徐々に拡張していくイメージ


趙(M1)→市街地・集合
「最小限」 :ライフステージにあったプラン・断面
建築イメージ:増沢洵の最小限住宅や東孝光の塔の家、アトリエ天工人のLuckyDropsのような空間構成で最大限に。
       家族の成長(ライフステージ)に応じて変化していく住宅。入居から30年くらいの家族の成長を想定したい。


みんなにはいきなり「最小限」について考えてもらいましたが、
それぞれの挙げた「最小限」が、そもそもなぜ「最小限」でなくてはいけないのか。

「最小限」という概念が生まれるためには必ず前提条件となる「制限」があることを意識して、
その「制限」を建築なり、環境なりの手法で解決していけば面白くなると思います。


今週いっぱい、しっかりとリサーチ、人によっては体感し、テーマの深堀をしていってください。
次週は難波先生による講義ですので、
しっかりと討論できるようにスタートダッシュがんばっていきましょう。

受講生の皆さんはTAはたいてい院生室にいるので、
アポなしでも訪問してくれれば相談にのりますよ〜